犯人のいないミステリー ── 井上夢人

青春と読書 1996年9月号

あくむ』という短篇集が文庫になったのを機に書いた告知エッセイです。
 今思えば、このころ僕は必要以上に「岡嶋二人」を意識していました。岡嶋と比べて自分の作品を評されることを、極端に嫌っていました。このエッセイにも、そんな気持ちが表れていたように思います。