思考の罠 ── アイラ・レヴィン『死の接吻』
               岡嶋二人

家庭画報 1983年11月号

 家庭画報が今月のミステリーという欄に小説の紹介を書くようにと言ってきた。僕は自分が衝撃を受けたアイラ・レヴィンのサスペンスを取り上げた。同題の「死の接吻」という映画が何度か作られたが、どれも駄作だった。ガッカリした。