四千億円の泥沼 ── 岡嶋二人

サラブレッド 1984年2月号

確実に言えることは、相棒を演じて書いたエッセイのほうが、自分自身のことを書いたものよりも生き生きとしていたってことです。ようするに、小説と同じような《でっち上げ》感をエッセイでもやれたということなんでしょうね。
 社台ファームという競走馬の生産牧場が馬主や競馬関係者のために発行している「サラブレッド」に書いたこのエピソードも100%徳山諄一のネタですが、僕の書きっぷりも走っていたと思います。