連想ゲーム ── 岡嶋二人

ミステリマガジン 1984年4月号

 もともとエッセイは苦手です。嘘っぱちを並べる小説と違って、真実を書かなきゃいけないんじゃないかという強迫観念に襲われてしまうのです。だから、まずは「いや、エッセイだってみんな嘘を書いている。嘘でもいいんだ」と自分に言い聞かせるところから始めなくてはなりません。そのあまり、とんでもない嘘っぱちなエッセイを書いてしまうことにもなります。この「連想ゲーム」は、その典型でした。